今夜は雨音がBGM

ラーメン聖人

2009年01月30日 15:55

オイラが、土、日、祝、と営業させて頂いてる【フライパン】も、閉店まで残りひと月となった。

実に寂しい限りである。

今夜はオイラの営業日ではない為、中央町の『参々吾』店主、ケイちゃんとお客ばりにカウンターで飲む。



やはり、カウンターの中にいて、お客から勧められた酒を飲むのと、カウンターの外で腰掛けて飲むのでは、酒の味はまったく違う。

( ^ ^ ;)

(↑あんた、お客様に勧められんでも飲んでんだろ‥)

一杯の酒をしみじみと味わうことが出来るという余裕から来る美味さが、そこにあるようだ。

ケイちゃんと1時間ほど話して『ふらいぱん』を出たオイラ達は、小雨の降る夜道を一本の傘で『参々吾』まで歩く。

「今夜は掃除をするからと臨時休業にしたんですよ」と話す店内は、まだ片付け物の最中のようで、色々な道具が散乱していた。

( ^ ^ ;)

そのうち奥さんのレイちゃんがやって来たので、軽く話しをしてオイラは自宅に帰ることにした。

頑張っている夫婦は良いものだ。

この『参々吾』の店主、ケイちゃんをはじめ、オイラの周りには頑張ってる若者がたくさんいる。

『夢』だとか『理想』なんて不完全なものを大袈裟に語る奴はいないが、頑張る姿に『生きている』という証をしっかりと感じさせられる。

( ^ ^ )

例え歳は下の者でも、オイラは彼等に尊敬にも似た気持を持たされるのだ。

恥ずかしいかなオイラなど、単純な日々の中、時間に流されて生きているだけのような気がしている。

オイラは、いったい何を求めているのだろう‥

どこに向かおうとしているのか‥

そんな愚もつかぬことを考えながら、雨の夜道を歩いて帰宅した。

さすがにこの天気、寒いには寒いが、小さな部屋の中はまぁまぁに暖かい。

エアコンを弱めに掛けて、焼酎をグラスに注ぐ。

ママが、「余り物だけど、持ってかえる?」とくれた煮物。
( ^ ^ )




人参、ごぼう、里芋、豚肉を煮た、大分風に言えば「うま煮」ってやつかな。

自分で作れないわけでは無いが、独り身のオイラが自宅で作ることはまず無い。

( ^ ^ ;)

アハッ‥今夜はご馳走だな‥

ここんとこ、ラーメンと酒以外はのり弁くらいしか食べてないなぁ。

( ^ ^ ;)

ずっと‥

レンジで温め、味が染み込むまで染み込んだ煮物を肴に焼酎を飲む。

耳を澄ませると、外の雨音が聞こえて来る。

少し強く降りだしたのだろうか‥?

テレビをつけていない静かな部屋である。

今夜のBGMは、雨音。

そんな夜もあって良い。

ただ、突然やって来る寂しさの意味をわざと気付かないように、煽るように焼酎を流し込むオイラ。

物差しの大きさを調整出来ずに、実に不器用な生き物である。



その雨音のBGMに浸りたく、ベランダのサッシを開けると、手すりに下げてあるプランターの緑葉が、沢山の雫を付け、部屋の明かりで輝いていた。

こんな真っ暗な雨の夜の中にいても、ちゃんと光り輝くものを忘れずに持ちあわせ、やがて来る朝の光を静かに待つ雫。
うん‥

朝は来るよ。

いつか‥きっと‥

!!(b^ー°)

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