たかまさBarvol.1(大分市中央町)

ラーメン聖人

2009年01月27日 20:04

「アシネトバクター」だったけか、細菌が、福岡大学病院で院内感染したそうだ。

数人が亡くなったと数日前のテレビが告げていたのを思い出した。

大在では、船と岸壁を繋ぐタラップが落ちて、やはり数人が亡くなった。

なんだかおかしい事ばかり‥

誰が病を治す為の病院で、院内感染して死ぬのを覚悟していただろうか。

何十年と同じ仕事をしていた物達が、いつも見慣れたタラップが朽ち落ちるなどと想像しただろうか。

まぁ、冷静に考えれば無いとは言えない事だろうが、そこまで日々、危機感を持ち行動することは無いだろう。

あってはならない事故。

実におかしな不可抗力が交差する、それが日常なのだろう。

このおかしな不可抗力はオイラの周りにも息を潜めている。

21:00をまわった頃。

オイラは『ラーメン浅野』に訪麺、普通に食べ終えると今夜は帰って最近、マイブームになった家飲みをしようと思っていた。

持ち合わせも少なく、まぁ、昨夜が少々飲み過ぎたというところもあるからだ。

(―.― ;)

浅野君と世間話をしながら、三分の二ほど食べ終えた頃‥

♪#%♭♂$※‰£♪~

携帯が鳴る‥

「何してるんですか~」

その声の主は、あの府内町のウルトラスペシャル高級洋服屋『チャペル』の店主、ゆうじ君である。

「今、浅野君ところでラーメン食べよる」

「そうなんすか、じゃ取りあえず行きます」

( ^ ^ ;)

何が取りあえずなのかは分からないのだが、彼は電話を切って5分と掛からずやって来た。

しょうゆとんこつラーメンを頼んでそれをたいらげるまで待っていたが、食べ終えたゆうじ君。

「行きますか!」

Σ( ̄□ ̄;)!!

何が起こるか分からない日常。

事故はオイラの足下にしっかりと存在していたのである。

愛チャリ『インパルス君』に股がると、向かった先は、当然【たかまさBar】である。

( ^ ^ ;)

まぁね、一杯くらいなら‥

夜の予感に導かれるまま扉を開けると、たかまさ君にハイネケンを注文した。

するとセットだとも言わんばかりにジンロのボトルがオイラの前に現れる。

Σ(゜∀゜;ノ)ノ

アハハ‥今夜はさすがにソコまでは‥

と思いもしたが、まぁ飲まなきゃよいだけのことで。

( ^ ^ ;)

と隣に腰掛けたゆうじ君は、「たかまさ~、俺、オレンジジュースちょうだい!」

具合の悪そうな顔で言う。

Σ(・_・;)

「マジですか?」とたかまさ君も驚きつつ、オレンジジュースをグラスに注いだ。

「てめぇ~、人を誘っておいて飲まんとは何事でぇ~」と言ってはみたもの、話を聞けばゆうじ君、もう既に居酒屋で食事をした後らしい。

待ち合わせに使った浅野君に悪いからと、律儀にもラーメンを一杯食べたらしいのだ。

( ^ ^ )

なんと気配りをする良い奴なのだろう。

とは言え、それだけ満腹になれば酒も入るはずは無く、また飲んでも美味くは無いだろう。

「まぁ、ゆっくり行こうや」と声を掛け、オイラも少しずつハイネケンを口に含んだ。

国道197号線に面した場所にある『たかまさBar』である。

外では、信号が変わろうと、いつまでたっても進まないタクシーの長い列がある。

国道を渡った都町では冷たそうに光る原色のネオン。

今夜はここも何故だか客入りが少ないようだ。

と言ってもいつもの面々、時間の潰し方は皆、スペシャリストである。

BGMの音量とは裏腹に客の少ないやや薄暗い空間。

洒落た音楽が意気なり60’年代の歌謡曲に変わると「よしっ!」と得意気な顔をしたたかまさ君。

いつのまにか彼の顔から退屈は消えて、爛々と輝きだした瞳は夜の男を絵に書いたような面構えになっている。

Σ( ̄□ ̄;)!!

何かが起こる‥

おもむろに置かれたトランプとショットグラスが一つ。

グラスの中にはジンロがなみなみと注がれた。

( ̄ロ ̄lll)

何か起こるが分からない日常‥

不可抗力が交差する‥

「キタ~~~!」

「ベイブリッジ封鎖出来ませ~ん」

まったく持って意味の無い、しかしながら、実に感情を的確に表現した叫びが飛び交う中、儀式は厳かに運ばれるものである。

( ̄ー+ ̄)

単純に数字の低いカードを引いた者がショットグラスのジンロを一気するわけだ。



《たかまさBarvol.2に続く》

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