いつものBarの風景Vol.1

ラーメン聖人

2009年03月23日 15:57

いつものBar。

ハイネケンの缶が軽くスッと音を立てオイラの前に差し出された。

ここは、ニヒルなダンディーや貞淑な女性、寂しん坊とやんちゃな大人が混沌と集う店。

一人の男(マスター)に、皆、何かを求めにやって来る。

一日の疲れを癒す為に‥

寂しさを紛らす為に‥

元気を貰う為に‥

皆、それぞれの思惑が交差し、共存する空間。

【たかまさBar】

今夜もアゲアゲで開店のようである。

( ^ ^ )

バーで独りきりの時間を上手に楽しめる女性というのは意外に少ない。

酒に語りかけ、味わいつつ満足げな微笑み浮かべ、孤独さの中にもこの世界を満喫出来る女性はまだまだ少数派だろう。

そのせいか、カウンター席にさりげなく座って自分だけの時間を過ごしている女性を見かけると何気に格好良く感じさせてくれる。

( ̄ー+ ̄)

オイラ達、男の酒飲みとはまた違った愁いがあるのだ。

しかしながら、この店では、意外に一人で来店する女性客が多い。

皆、それぞれに素敵な彼女達である。

(* ^^ *)

ある人は、20代前半、独身の女性のようである。



カウンターに腰掛けると、先ずはオイラと同じようにハイネケンを一缶頼み、男勝りにリングプルを引き上げる。

(≧▽≦)ゞ

あくまでも女性、飲み方は一気とまではいかないが、豪快に渇いた喉を湿らせている。

やがて、その一口で満足したのか、後は一日の憂さ晴らしのお喋りタイムが始まり出す。

( ^ ^ ;)

悪気なく、遠目から様子を伺っていると、常連客の誰彼に話掛けては愛想の良い笑顔を振り撒いている。

( ^ ^ )

特に悪い飲み方をするわけでも無く、下手に話掛けながら自分のワールドに誘い込む彼女は、イジらしくも笑える。

(⌒〇⌒)ゞ

どうやら、一本の缶ビールが彼女なりの戦闘準備のようである。

ハイネケンの缶が空くと、続いてなにやら珍しい酒を注文していた。

(^。^ ;)?

楽しさを求めに、また与えに来た女性。

酒を知り、バーを知っている彼女である。

歳は若いが立派に粋である気がするのはオイラたけだろうか。

(↑もう少し黙っていれば‥)

(^。^ ;)?

次の人は30代前半、既婚者というわけではないようだが、男性の陰は見え隠れするようなタイプの美人である。



この方は最近でこそあまり見かけないが、多い時には週に何度も来店しているらしい。

都町の夜の仕事を終えると0時過ぎにはバーの扉を開ける。

昼間の仕事も持っているらしく、翌日のことを考えてかバーでひと息ついてから自宅に帰るのが彼女なりのリセット方法なのだろう。

カウンターに腰掛けた彼女は、先ずはジン・トニックあたりで喉を潤す。

(●^o^●)

それを一口飲むと決まってシガレットケースから煙草を一本取り出し、火を着ける。

ゆっくりと立ち上る煙を見つめ、少しの間、軽く物思いにふけるような仕草を見せたかと思うと、ホッと息を吐く。

この時が彼女のオンとオフのスイッチの切り換えなのだろう。

その後はマスターや常連客と軽く話をしながら、その日に身体が求めた酒を楽しんでいる。

そして、やがて時間が来ると、爽やかな笑みを浮かべ帰って行くのだ。

独りでカウンターを楽しむ術を知っている彼女は実に格好良い。

( ^ ^ )

《いつものBarの風景Vol.2に続く》
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