いつものBarの風景Vol.2

ラーメン聖人

2009年03月23日 21:18

《いつものBarの風景Vol.1より続き》

そして、最後は40代直前の女性。



彼女も独身らしく、オイラのイメージでは、もっぱら酒に強い。

この方は、あまり素面でみえることはないよう、決まって他の酒場で飲んでラストを〆る店として来店されるようである。

( ^ ^ ;)

どちらかというと背の小さめ(かなり小さい‥)な彼女は、やっと足が着くか着かないかといったカウンターに、勢いよく飛び上がり腰掛けると度数の強いバーボンやシングルモルトをショットグラスで注文する。

Σ( ̄○ ̄;)

それを2割がた、クイッと飲み、ゆっくりとチェイサーを口にする。

強い酒を自分の口の中で絶妙な好みで割りつつ、その日の一番美味い濃さの酒に調整している彼女は粋にみえる。

( ^ ^ )

これらの強い酒の魅力といえば、深い香りと、豊かなコクだと思う。

人によっては「苦い」「辛い」で片付けられがちだが、彼女の場合は適度に加水して飲むことで、この酒達の魅力の余韻に器用に浸っている。

そして、それを一口味わい終わる頃には彼女の肩が緩やかな円を描き始めた。

まるで、どこかで虚勢を張って闘って来た戦士が、自分の砦に戻り、身体の力の全てをスッと抜いたかのように、面影も安らかさをきわめている。

(* ^^ *)

それだけこのバーが心安らげる場所だということなのだろう。

その後は、マスター達とたまにはお茶らけけた話なんかで楽しんでいる。

そして、やがて時間が来ると、満足げな表情を残し、スーッと風のようにタクシーに乗り込み帰って行く。

皆、それぞれが、それぞれの酒の楽しみ方を知っている彼女達。

何故かこの店には、こんな粋な女性客が多く訪れる。

20代前半から上は少数だが50代のミドルまで、幅広い大人達の坩堝。

皆、それぞれの思惑が交差し、共存する店。

女も男も一人のマスターに何かを求めにやって来る。

『たかまさBar』

今夜も無事に閉店である。

( ̄ー+ ̄)v

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