屋台いかちゃん(別府市)
少しずつ黄昏色に染まってゆく街を眺めていた。
何も無い毎日が同じように繰り返されてゆく。
自堕落と無気力だけが混沌としているオイラの時間。
そろそろ、かな‥
目覚めねば‥
焦りばかりが先走り、身体は深い眠りに身をよだねているようだ。
今は冬‥
寒い冬‥
(―.― )zzZ‥
さてと、取りあえず心の洗濯をしに行こうかな。
16:30に菊ちゃんと待ち合わせた大分駅。
JRに乗るなんて、もう何年ぶりになるだろうか‥
( ^ ^ ;)
向かった先は別府である。
毎回、夜の訪麺には車で行っていたオイラ。
路地裏探検をしていると、実に良い感じで食指を動かす店がある。
毎度の事ながら、一杯ひっかけたいなぁ‥などと思いつつ、車の為、飲酒するわけにもいかず、訪麺のみで帰っていた。
( ̄~ ̄)ξ
ならば!!
JRがあるではないか!!
19:00過ぎ、別府駅に降り立ったオイラと菊ちゃんが、先ずは向かった先が、八坂レンガ通りにある【屋台いかちゃん】である。
( ^ ^ )
北浜通りから八坂レンガ通りに曲がると「おでん」と書かれた赤提灯が目をひく。
通りに据え付けられたような、まさに昭和屋台さながらの造りである。
気さくな年輩のおばちゃんが一人で営業されておられるこの屋台の店内は、無理やり座れはば4人は掛けられるような机が2卓。
通りに向けて置かれたおでん鍋には数々の具材が規則正しく並んでいる。
その横には荒塩が雪のようにまぶされたゆで卵やおにぎりの山がこの店に良い味を付けている。
(≧∇≦)ゞ
「こりゃ、熱燗だねぇ」とコップ酒をレンジでチ~ン、おでんを幾つかみつくろってもらった。
一応、店内だが、中も外もあって無いような開放的な場所での酒は気持も開放的にさせてくれる。
腰が低く愛想の良いおばちゃんも気さくに話かけてくれて、美味い酒と美味いおでんにまた一味足してくれているようだ。
(* ^^ *)
やがて、近所のスナック系の店も灯りをつけ始め、屋台の前を通る夜の蝶達も増えて来た。
しかしながら、驚くことに店の前を通る人の大半が、このおばちゃんに「おはようございます」と挨拶をしてゆく。
( ̄○ ̄;)
熟年のママさんらしい人から、若い、およそ挨拶など生まれてこの方、したことも無いのではないかと思わせるような出で立ちの夜の蝶までもが、必ずといってよいほど「おはようございます」と声をかけてゆく。
Σ( ̄ロ ̄lll)
もしや、このおばちゃん‥影のボ○‥
などと、一瞬、疑いたくなるほどに徹底しているのには驚かされる。
( ^ ^ ;)
これも、多分、この地に根づき、長い歴史の賜なのだろうと勝手に思って納得したりする。
熱燗やおでんをオカワリし、気持ち良くなった頃、この屋台の〆にゆで卵をもらう。
ツルンと皮を向いた茹でたての玉子に荒塩を付けていただく。
日本酒でまったりとした舌を洗い落としてくれるように、キリッと塩味を効かせたゆで卵は、実にのど越しも良い。
(●^o^●)
勘定を払いおばちゃんと一言二言、立ち話。
歴史と気さくなおばちゃんの人柄に触れて別府の夜が始まった。
【屋台 いかちゃん】
場所:別府市北浜1-4-13八坂レンガ通り
電話:0977(25)8235
営業:18:00~02:00
定休:日曜日
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