2009年10月30日

ウイスキーフロート(zippoのある光景)Vol.1

横になったベッドで、じっと眼を閉じてみるが静かな静かな夜はただ更けてゆくばかり。

独り身の淋しい部屋に、せめても音があればとCDからの音楽をながしたままにしているのだが、夜のしじまがだけがまるでシーンという音のように耳に響いてくる。

(―.― ;)

息がつまりそうになり起きあがる。

ベランダのサッシを開けてみるが、ときたま大道陸橋を渡る大型車の音だけがビルの谷間にこだましていた。

こんな夜にはやはり睡眠薬の世話になるか‥

( ^ ^ ;)

ウイスキーのボトルと冷凍庫で冷やしておいたグラスをテーブルにおいた。


ウイスキーフロート(zippoのある光景)Vol.1


今夜はこの「トリス」の世話になるかな‥

「アンクルトリス」のキャラクターが一世を風靡したサントリーのトリスである。

( ^ ^ )

オイラ、こいつとの付き合いは実に長い。

サントリーで安いウイスキーといえばこの「トリス」や「レッド」「ホワイト」といったところだろうか。

もう時効ということで書かせていただくが、子供の頃、これら安い酒を溜まり場となっていた同級生の下宿先に持ち込んで、友達男女十数人でよく夜通し宴会をしていたものだ。

( ^ ^ ;)

酒の味などわかりはしないオイラ達。

飲みたいから飲むというよりは、ただ酔って騒ぎたいから飲んでいたといった感じ。

酒は青春を象徴する一つの不健全な麻薬のような存在だったようである。

(`∀´ゞ

この安ウイスキーが懐の寂しかったオイラ達をいつも盛り上げてくれていたのだ。

(↑懐が寂しいのは今でもたいして変わりはなのだが‥)

( ^ ^ ;)?

それをコーラや炭酸でわって飲む。

いわゆるコークハイやハイボールというやつである。

最近でこそCMなどでハイボールの人気に火がついたかブームになってきているが、オイラ達は知らず知らずに子供の頃からこういう飲み方をしていたというわけだ。

( ^ ^ ;)

大人になり、あとから知った話だがトリスのハイボールには「トリハイ」という名までついていたそうでたいへんポピュラーな飲み方だったということである。

( ^ ^ )



今でこそ少なくなったがサントリーの酒を専門においている「トリスバー」という店も多くあったそうだ。

このトリスが生まれたのは1919年(大正8年)。

サントリーの前身となる会社「寿屋」より「トリスウヰスキー」の名でが発売されているというからその歴史は古い。

(* ^^ *)

1907年(明治40年)に赤玉ポートワインを発売した鳥井商店を母体として、1921年に設立されたのが株式会社壽屋(寿屋)である。

その後、酒類販売を拡張する為、海外からさらなる洋酒を国内に広めるヒントを得ようとしていた中で、ある時海外からウイスキーとは名ばかりの模造アルコールに近い商品を手にしたわけである。

(●д● ;)

当然これでは売り物にならないと葡萄酒用の樽に寝かせておいた。

数年後、この液体は琥珀色に熟成し、鳥井氏はそれがウイスキーであることを確信したというのことなのだ。

その後この液体を「トリス」と名づけ売り出したところ、あっという間に完売したという。

これで自信を持った鳥井氏はウイスキーの製造販売に力を入れ始めたのである。

(* ^^ *)

しかしながら、ウイスキー作りには莫大な費用がかかり、また麦を仕込んで、原酒を熟成せてから、発売されるまでには長い時間もがかかる。

そこでウイスキーが軌道に乗るまでの間の資金調達のため、さまざまな分野の新商品が次々に登場したのだ。

今でこそサントリーは「セサミン」という健康補助食品なども扱いCMまで流しているが、戦前には「トリス」の名を冠された製品は、主に紅茶やカレー粉など、ウイスキーとはまったく違うものにブランド名としてつけられていたというから驚きである。

( ^ ^ ;)

やがて1946年(昭和21年)、今の国産トリスウイスキーが発売された。

「サントリー」という社名は赤玉ポートワインのラベルの赤い玉を太陽(サン)と見立て、鳥井氏の名前と合わせて決めたと聞いたことがある。

「トリス」も「鳥井の」という意味の「Tory's」から付けられたのだそうだ。

(●^o^●)

ボトルのロゴは「Torys」となっているが、この最初のウイスキーには、自らの名を冠したというわけなのだろう。

( ^ ^ )

(ウイスキーフロートVol.2に続く)


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Posted by ラーメン聖人 at 21:09│Comments(0)諸々事情
 
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